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ももも。のおスイス暮らし

ネルソン~旅・地球~

旅・ネルソン ~旅のすばらしさ、地球の美しさ~



捻挫の足でやってきた、次の街・ネルソン。
ここはカヤックやトレッキングで有名なエイベル・タズマンへの入り口で、
私は通過地点程度に考えていたので、1泊しか予約していなかった。


バスターミナルに迎えに来てくれたオーナーに、
捻挫をしているので、よくなるまで泊まりたいとお願いした。
ここは小さくて人気のある宿で、毎日満室。
オーナーの配慮でリビングルームを含め、なんとか泊まることができた。
初日はご飯を作ってもらったり、翌日には医者に連れて行ってもらったり、
申し訳ないほど世話になった。


ここではまったり過ごした。
庭のハンモックで寝たり、庭で友達やホームステイマザーに手紙を書いたり、
住み込みで働いているドイツ人・マヌや他のお客さんとしゃべったり。
ほっこり温かみのある宿で、お客さんもそういう人が多かった。
マヌの笑顔も印象的だった。


3日経って、足は完璧ではないけど、そろそろ動きたくなった。
オーナーにそのように伝え、
エイベル・タズマンのハットとカヤックツアー諸々を手配してもらった。

エイベル・タズマンへはネルソンから毎朝バスが出ていて、拠点になっている。
これから行くウエストコーストもネルソンが拠点になるので、
エイベル・タズマンの後は、又この宿に戻ってくることになった。
すっかりこの宿がおうちのように居心地がよかったので、1泊おでかけという気分。



第一日目はカヤックだったので、朝早くカヤック会社のバスが宿まで迎えに来た。
バスの中はたくましそうなヨーロピアンばかりで、初めてのカヤックを前に緊張した。

1グループ8人ずつにグループ分けがされ、私は緊張しながらそのグループに行った。
たいていの人はカップルや友達同士で来ていて、ひとりで参加の私は
同じくひとりで参加のイギリス人・マシューと組むことになった。
簡単な操作の説明の後、いざ海へ。
最初はあたふたしたけど、慣れるとおもしろい。
あっという間に夕方になった。


その夜は海辺のハットに泊まった。
ネルソンの宿で一緒だったフランス人・アレックスは歩きで
ここのハットに来ることになっていて、無事合流した。
アレックスと一緒に歩いてきたオランダ人・ハンスも交えて、
楽しくハットでの夜は更けていった。




翌朝はトレッキング。
アレックスとしばらく砂浜でおしゃべりをし、そして先に行く彼を見送った。
私は足が完全に治っていなかったので、3時間のコースを6時間かけて
歩くことにしていたので、のんびり出発した。
とにかくマイペースで歩いた。
時間もたっぷりあったので、お気に入りの場所があると腰を下ろし、
景色を堪能した。


ある海岸近くの芝生の上で寝転がった。
あまりの気持ちよさにトレッキング・ブーツも脱いで裸足になった。


真っ青な空、エメラルド・グリーンの海。


ふと日本で働いていた時の自分と今の自分を比較した。



贅沢すぎる、と思った。


働いていた時のストレスとか、この自然が全部吸い取ってくれる気がした。




エイベル・タズマンに恋をした。






その晩、ネルソンの宿に帰ってきて、オーナーの大きなハグに迎えられた。
オーナーいわく、
私は満面の笑みで、捻挫で悶々としてた私とは別人かと思うほどだったらしい。
オーナーとして自分が薦めたことに満足して帰ってくるお客の顔を見れるのが、
とてもうれしいそうだ。

世界を旅して、NZに惚れて住み着いたオーナーは、
私に旅のすばらしさ、地球の美しさを教えてくれた。
彼はいい年のおじさんだったけど、旅のことを語る時は少年みたいだったなー。




私はその後、旅のすばらしさを教えてくれたオーナーに旅の報告がしたくて、
又ここに帰ってくる。そしてオーナーを手伝うことになる。
私の別人のような顔で帰ってきたことは、オーナーにとって相当印象的だったらしく、
後々よくこの時の話をお客さんにしていた。


私は「エイベル・タズマン・マジック」と呼んでいたけど。




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